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e-Learningの業界は他業界と同様、ハイプカーブを描いて進展してきたと私たちは見ています。

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これは期待が頂点に達した後、反動で幻滅の谷底に至り、そしてゆっくりと開化の領域に近づいていくという流れであり、今現在、e-Learningは開化の方に入っているといえます。つまり、月に行けると約束するのではなく、実際に提供できるものは何か、それを把握できるようになった段階であり、より健全な状態になっているのではないかと思います。
e-Learningを考える時には、一部ではなく全体を見る必要があります。その際、デマンド、テクノロジー、そして競争環境という3つの点を同時に見なければなりません。とくに、デマンドについては、学習者をどう引きつけるかなどマーケティングの部分を欠く場合が多く見られます。
デマンド側から見れば、たとえば認定資格の取得や規制に沿ったコンプライアンスのトレーニングなどがe-Learning導入の要因となっています。そのほか、コスト削減を図ることはもちろん、退職率の高い小売り・流通業界においてはe-Learningを使って従業員を引きつけていこうという動きもあります。こうした視点で全体を見ることが重要でしょう。 |
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e-Learning成功のキーポイントは5つあります。まず、(1)e-Learningのインパクトが強い分野を特定して絞り込み、(2)パイロットを準備して適切な参加者を見極めることです。また、(3)堅実なマーケティング計画の準備と(4)ブレンデッド・モデルの導入が重要です。さらに(5)成功基準を設定しておくことによって、e-Learningプロジェクトの結果に関し、幹部に対して説得材料を提供することができます。
このうち、ブレンデッド・モデルについてはどのような要素をミックスすべきか、次のような各要素の比率を考える必要があります。
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コンテンツミックス:市販の一般的なコースと自社向けにカスタマイズしたコース |
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バーチャルのミックス:教室で行う集合教育とe-Learning |
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同期のミックス:講師が行う授業をweb経由で提供し、複数の学習者が同時に学ぶ同期型の"バーチャル教室"と、時間のずれた非同期型 |
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非公式ミックス:コースとして設定された公式なものと、たとえばバーチャル・チームによるコラボレーションなど非公式なもの |
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e-Learning実施企業のベンチマーク調査と、金融業やライフサイエンス業界における私たちの研究結果をご紹介します。
◆集中管理を行う専門部門
対象が主に大手のグローバル企業であったため、コストを一元化して集中管理したいというニーズがありました。これらの企業では専門部門を設置し、そこでインフラ整備や技術支援、コンテンツの概念づくり、導入のガイドライン・手順の提供など、統括的な部分を集中管理しています。一方、コンテンツ制作や購入に関しては現場に任せ、機能を分散させることがポイントです。ただし、購入する場合はあらかじめサプライヤーを指定しておくと規模のメリットを生かすことができます。
◆LMSの統合性
かつて、ユーザーはLMSの機能を中心に選んでいましたが、現在では、エンタープライズ・システムとどのような形で統合できるか、という点に注目が集まっています。
◆エンタープライズ・アプリケーション・ベンダーの参入
オラクルやSAPなどの大手ベンダーがLMSに興味を持っています。こうした企業はすでに自社のシステムを顧客に導入していて統合を進めやすいことから、長期的には小さなベンダーより優位に立つという見方が出ています。
◆LMSの最適活用
一部の企業では大規模なLMSに変更するのではなく、重複する部分を合理化することでコストを節約していくという動きが見られます。また、グローバルなLMSを導入してそれをハブとして位置づけ、各地域のローカル・システムにつながるように導入した例もありました。
なお、ある事業部・部門で使用していたLMSをスケールアップして全社的に活用しようとした企業では、他部門からかなりの政治的・文化的な抵抗に遭遇しました。
金融業界の研究では、比較的小さな組織が優れたe-Learningシステムを運用していました。規模が小さいからといってe-Learningを導入できないということはないのです。また、トップのサポートを得ていても、価値を実証できるようなビジネスアセスメントが必要であることもわかりました。モントリオール銀行ではトップから強い支持を得ていましたが、それで安心せず、さまざまなアセスメントを実施して定量的に価値を示せるデータを提供していました。
ベストな結果を出している組織は、学習活動をポートフォリオ形式で提供しています。1つのコースを社員に押しつけるのではなく、社員側が自ら選択できるようなポートフォリオを組んでおくことが重要です。そのほか、バーチャル・チーム、コミュニティ・オブ・プラクティスが今、非常にポピュラーなものになっており、コラボレーション作業のツールとして認識されています。
製薬業界では興味深い動きがあります。たとえば、e-Learningにはインフラやコンテンツ管理、LMS、基準や手順、人の配置など非常に多くの要素があるため、これらを全体的にとらえられるように、ブリストル・マイヤーズ・スクイブではe-Learningのアーキテクチャーを構築しています。

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また、かつては費用が膨大にかかることから定着しなかったシミュレーションも、現在はFlashを使うことによってインタラクティブな方向で拡大しています。たとえば、画面上の医療機器で正しい操作を学ぶ、あるいはFlashベースのプログラムをポケットPCのような携帯端末に搭載し、医療機器を操作しながら実際にその近くで使う、という実例も出ています。
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DocentとClick2Learnの合併に代表されるように、e-Learning業界では今後、LMSやコンテンツ企業も含めて業界再編が進むと思われます。また、e-Learningだけでなくナレッジ・マネジメントやコンテンツ・マーケティング、ワークフロー・ツールなどセグメントを超えた統合が進み、新規参入する企業が増えるでしょう。
さらに、多くのe-Learning企業では競争優位を保つために、たとえば金融サービス業に絞るなど、分野を集中特化していこうという動きがあります。分野としては、政府関連に注目が集まっています。どこの国でも今何らかの形でe政府が推進されており、政府職員に対する技術指導や、政府・官公庁の合理化実現のツールとして活用してもらおうというわけです。
業界のトレンドとしては、とくにアメリカでe-Learningのアウトソーシングに興味が集まっています。技術系の部分は複雑なのでその部分を外注し、月額の使用料を払って運営してほしいというニーズがあり、これを大きなビジネスチャンスと見ている企業もあります。
内容的には最近、コンテンツとラーニングのソフトウエアにオープンソースを適用する、ということに関心が高まっています。とくに今注目を集めているのは、MITのオープンコースウエアです。これはMITの大学で使われているさまざまな教材を、すべて無料で提供しようというものです。
また、ゲームベースのラーニングにも注目が集まっています。4月にシュトゥッツガルドで開催されたラーニング・オン・デマンドの会議では、ドイツの自動車メーカーがe-Learningシステムで最も成功しているものとしてゲームベースのものを挙げていました。その他、営業・マーケティング向けのものやマルチモードの分散型ゲームが制作できないか、といった話も耳にします。とくに、これから労働市場に入ろうとしている若い人たちには、あまり動きのない従来型の教材では学んでもらえませんから、その点でもこの分野は注目に値します。ただし、優れたものを制作するには多額のコストがかかってしまうため、今後さらに研究が必要でしょう。
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